心に残る風景

奈良県・大峰「神童子谷」




神童子谷、犬取谷、ノウナシ谷の分岐点にある「釜滝」
上流の犬取谷、ノウナシ谷の流れを神童子谷に受け継ぐ分岐瀑

広々としたプールのような釜には、大峰ブルーを象徴する深いエメラルドグリーンの水
透明度も高く、そこに流れ込む二本の水流も優雅そのもの
右側の流れは、長年の浸食で造られた独特な形状から注ぎ込まれています
「釜滝」の名前は、この形状がお釜に似ているかも…

とても印象に残る風景のひとつです♪

2015年8月

緑が映える水面

奈良県・大峰「神童子谷」




沢を歩いていると滝や水の流れに目が行きがちですが、ふと見ると水面を見ると、木々の緑が眩しいほどに映えている風景を目にすることがあります。
新緑自体自然のもたらす素晴らしい光景なのですが、水面に映る緑はその時々で表情を変え、見るものを幻想の世界に引き込んでくれます。

先日の神童子谷で目にした水面に映える緑を少し…♪

2015年8月

神童子谷「赤鍋滝」

奈良県・大峰「神童子谷」


非常に大きな釜を持った5m程度の美瀑
左岸をへつりますが、フェルト底でもよく滑る岩質なので慎重に!
滑り落ちても釜のおかげで怪我はしないと思いますが…(笑)
若者たちは、天然スライダーを楽しむようです
滝上に広がるナメ床
ナメ床の奥には深い釜…ここは左岸からドボンして右岸へ(^^;
釜を渡ると美しい斜瀑
先行パーティが滝を登攀する様子

神童子谷(ノウナシ谷、犬取谷を除く)には、落差のある大きな滝がありませんが、赤鍋滝と釜滝と言う姿の美しい滝があります。
赤鍋滝は落差は5m程度の滑らかに流れ落ちる滝です。
滝には大きな釜があり、その釜を囲むように磨かれたツルツルの岩で覆われています。

右岸には高巻きする道もありますが、急斜面のトラバースとなり滑落事故も起こってます。
また、赤鍋滝上部には、深い箱状のプールがあり、泳がないと渡渉できません。

風景の美しさとともに遡行難度としても、この赤鍋滝周辺がこの谷の核心部と言えます。
注)ノウナシ谷、犬取谷には、より難易度の高い登攀箇所があります。

2015年8月

「へっついさん」と呼ばれるゴルジュ

奈良県・大峰「神童子谷」


数十メートル続くゴルジュ帯『へっついさん』
上部の開口部から陽が差し込むととても綺麗です♪
水量、川底の状態によって、深さが変化します
深い時には、胸辺りまで浸かって通過しなければいけないことも…

上流側からの眺め
ここでも大峰ブルーは建材

「へっついさん」とは、「竈 (へ) つ霊 (ひ) 」または「竈 (へ) つ火 (ひ) 」の意味で、「へつい」が訛って「へっつい」になったそうです。かまど、へっついの他、「かまどを守る神」と言う意味もあるようですね。

この場所が何故「へっついさん」と呼ばれるようになったのか?不明ですが、上流部にある赤滝、滝と関連があるかも知れませんね!?
どちらにせよ、ユニークなネーミングにも心和らげられる気がします。

2015年8月

癒し渓『神童子谷』

奈良県・大峰「神童子谷」


入渓直後のトガ淵(上流から撮影)深さがあり左岸をへつるか、泳ぎで通過
左岸斜面上部に旧遊歩道があるが、崩落個所もあり要注意
水面に映り込む新緑
「へっついさん」と呼ばれるゴルジュ帯手前まで続く旧遊歩道
全般的に穏やかな渓相でのんびり遡行できる

紀伊半島熊野川の最深部にあたる神童子谷は、大峰山系の主峰たちに囲まれた奥深い谷です。
川迫川との合流点大川口からトガ淵までを「下神童子谷」、トガ淵から上を「上神童子谷」と呼ぶそうで、古くから紀伊半島でも名渓で知られていたそうです。

2015年8月

笹に覆われた稜線

奈良県・大台ケ原




大峰や台高山系の山々は、切り立った山並みが多く高原的な要素は限られた場所にしかありません。
大台ケ原の北に位置するこの場所は、植生保護のため人の立ち入りが制限されて、踏み跡も薄くなるほど林床も緑豊かになっています。

人がルールを守り自然保護に努めれば、自然はご褒美に多くの恵みを与えてくれるのではないでしょうか(^_-)-☆

(注)この場所への立ち入りは、必ず大台ケ原ビジターセンターにご相談ください!!

2015年8月

筏場道と呼ばれる古道

奈良県・北大台


三津河落山の山腹を通る道
キレットも苔に覆われ美しい
人工物にも苔がびっしり…自然の風景に溶け込んでいます
所々に見られる倒木
三津河落山が見える地点で今回は引き返しました

奈良県川上村の筏場(いかだば)より大台ケ原へと入山する登山道
「筏場道」と呼ばれる古道の一つで、深い渓谷、苔むした道、巨木など今もなお古道の雰囲気を感じられる道だそうです。

今回は、北大台を歩く道すがら、大台ケ原側を少しだけ歩いてみました。
石を積み上げて造られた道、木製や鉄製の桟橋…そんな人工物にも苔がびっしり♪
大峰や台高特有の苔に包まれた素晴らしい登山道のようです。

但し、現在、奈良県のホームページでも通行禁止指定となっています。
距離も高低差もある行程で、崩落状態が明確でないため、立入は慎重に…

2015年8月

薄明から空が焼ける時

奈良県/三重県・大台ケ原「日出ヶ岳」




年に何回か登る大台ケ原
いつも日の出時間に合わせて家を出発しますが、真夏に訪れるのは初めて
日の出時刻は、5時14分…ブルーアワーはその30分前

この日はブルーアワーは期待外れでしたが、日の出とともに焼ける空は圧巻
日の出とともに、薄切りがかかる山並みも幻想的
次回は、最高のブルーアワーに出会いたいと昇る太陽に願い事をして帰りました

2015年8月

こんな場所にも名瀑が

三重県・松阪市飯高町木梶「木梶川」


木原の滝
木梶不動滝
木梶川の沢風景
木梶川の沢風景
高見峠への分岐にある案内板

何気に見つけた古いネットの記事を基に訪れた木梶川
この場所には、「木梶三瀑」と言う景勝地がありました。
この日は、目的の場所があったため、木梶川には下りたものの、ゆっくり撮影はできず(^^;

不動滝、女滝、白滝と呼ばれる三瀑のうち、不動滝だけ目にしてきました。
紀伊半島は、谷が深く切れ込んでいる山系で、滝が多いことでも知られています。
まだまだ知らない景勝地が近畿にも多くありますね。

2015年8月

屍を越えて

ニホンジカ(日本鹿、学名:Cervus nippon)




先日登った台高山系赤ゾレ山直下の地蔵谷
谷を詰め上がった場所に立派な角を携えた鹿の頭がい骨
大きさからして、かなり年とった牡鹿の様子(角だけでゆうに50cm以上)!?

厳しい冬を越すことができなかったのか?
急な斜面から滑落して足の骨を折ったのか?
理由は定かではありませんが…私には、厳しい自然の中で寿命を全うした誇らしい姿に映りました。

人も本来は自然と共に暮らしていた時代があった筈
「死」と向き合うことが少なくなった今、このような光景は色々なことを考えさせてくれます。

2015年8月

苔に包まれた穏やかな谷

三重県・松阪市飯高町木梶「地蔵谷」




北部台高山系の赤ゾレ山に源流のある木梶川に通ずる地蔵谷
沢登りという面では、大きな滝もなく初心者向けの谷
でも、その渓相は、大台ケ原の苔生す風景にも劣らない美しいものでした♪

木梶川には、「木梶三滝」という景勝地もあり、次回は三脚もってゆっくり登りたいルートです。

2015年8月

清き水が滔々と

奈良県・下北山村「前鬼川」




山に蓄えられた水が湧水となり川の流れを造る
そんな自然の営みをまじかに見ることができる場所が前鬼川にあります。

斜面のいたるところから流れ落ちる湧水
無数に山肌を流れ落ちる滝が集まってひとつの流れにまとまる

まるで湧水同士が呼応するように流れ落ちる様は、自然の源が水だということを感じさせる光景でもあります。

2015年8月